詰め物・被せ物治療
むし歯治療の際に、削った部分の歯質を補うために詰め物・被せ物治療を行います。保険の素材では、歯科用プラスチックや銀歯を使用します。当院では、メタルフリーのセラミック治療にも対応しています。見た目や機能性に優れていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
保険診療・自費診療の違い
保険診療と自費診療には、「費用」「見た目」「強度」「健康への影響」などに違いがあります。保険診療では、治療方法や使用する材料に制限があります。これは、国の定めたルールに基づいており、保険適応範囲内での治療費はどの歯科医院でも同じです。保険診療の目的は、見た目の修復ではなく、咬合機能の最低限の回復にあります。一方、自費診療では、治療方法や使用する材料に制限がありません。患者様に合った治療をオーダメイドで選ぶことができます。ただし、自費診療は、保険診療よりも費用が高くなります。しかし、その費用を長い目で見て、治療の品質や体への負担などを考慮すると、自費診療の方が、費用対効果が大きいこともあります。しかし、自費診療が患者様にとって必ず適切とは限りません。当院では、患者様がベストな治療を選択できるように、様々な選択肢やそのメリット・デメリットをお伝えし、一緒に適切な治療法を考えています。事前に丁寧なカウンセリングを行いますのでお気軽にご相談ください。
銀歯のメリット・デメリット
銀歯のメリットは、保険診療が適応されることです。また、銀歯は金属製であり、そのために耐久性や強度に優れています。一方、銀歯にはいくつかのデメリットもあります。まず、長期間にわたって歯肉に触れることで、金属イオンが歯肉から溶け出し、歯肉の黒ずみを引き起こす可能性があります。さらに、溶け出した金属成分が体内に取り込まれ、金属アレルギーを引き起こすこともあります。金属アレルギーはお口だけでなく全身に影響を及ぼすため、異常があれば医療機関で相談することが重要です。また、銀歯は正確な型取りをしても、金属と歯の間に微細な隙間ができやすく、そこから二次的なむし歯が発生しやすくなる傾向があります。
セラミックのメリット
審美性に優れている
セラミックは美しさに優れています。白く透明感があり、天然歯に近い見た目や質感を再現することができます。さらに、耐久性が高く、汚れがつきにくいため、美しさを長く維持できるでしょう。
歯茎への影響がない
セラミックは歯茎への影響がほとんどありません。金属素材の場合、金属イオンが唾液に溶け出してしまい、歯茎を黒く変色させる可能性があります。しかし、セラミックは金属を含まないため、人体への影響が少なく、歯茎の変色を引き起こすことはありません。
むし歯の再発リスクが低い
銀歯の場合、天然歯との馴染みが悪く、接着面に隙間や段差ができやすくなります。これによって、プラークが溜まりやすくなり、細菌の侵入も容易になり、むし歯の再発リスクが高まります。一方、セラミックは接着性に優れており、隙間や段差なく歯にフィットするため、むし歯の再発リスクを抑えることができます。
詰め物・被せ物の種類
フルジルコニア
フルジルコニアは、ジルコニアと呼ばれる人工ダイヤモンドの素材を使用しており、セラミックの一種です。金属に近い硬さを持っていますので、噛み合わせの強い方や奥歯の治療にも適しています。
e-max
e-maxは、ニケイ酸リチウムガラスセラミックを主成分とするセラミック製の詰め物・被せ物です。優れた透明感と白さがあり、審美性に優れています。着色もしにくく、美しさを長期間保つことができます。
ゴールド
ゴールドは、金合金やプラチナ合金などの貴金属を使用した詰め物・被せ物で、錆びにくく変色しにくい特性があります。強度も高いため、噛む力が強い方や歯ぎしりの癖がある方に適しています。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックと歯科用プラスチックを混ぜ合わせた素材で作られた詰め物です。プラスチックが混ざっているため、やわらかく噛み合う歯を傷つけにくいという利点がありますが、審美性はやや劣ります。
保険のCAD/CAM冠
保険のCAD/CAM冠は、CAD/CAMハイブリッドレジン（歯科用プラスチック）で生成された材料を使用して、コンピューター技術を駆使して削り出された白い被せ物のことを指します。このCAD/CAM冠の材料はメタルフリー素材であり、金属アレルギーを持つ方でも安心して使用できます。また、金属を使用した被せ物と比較して、お口を開けた時に目立ちにくく、自然な歯並びを実現することができます。さらに、健康保険が適応されるため、患者様の経済的な負担が軽減され、白い歯を手に入れることができます。(条件つき)
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、以前治療した詰め物の変色や前歯の欠け、隙間の修復に適した方法です。この方法では、歯科用の樹脂を直接修復が必要な部位に盛り付けながら形状を整えていきます。そのため、適合性が高く再発リスクを抑えることができます。また、型取りの必要がないため、治療をその日のうちに完了させることができます。さらに、歯を削る量を最小限に抑えることができるため、優れた修復法といえます。
患者様に合った
詰め物・被せ物治療の提供
当院では、セラミック治療を提供する際には、患者様の口腔状態や生活習慣、噛み合わせの強さなど、様々な要素を総合的に診断し、適切な治療計画を立てます。治療後の良好な状態を維持させるためには、患者様おひとりおひとりの状態に応じて適切な素材や方法を選択することが重要です。例えば、被せ物を取り付ける歯の残存量や、噛み合わせの強さ、癖の有無などを十分に考慮します。噛み合わせが強い場合や歯ぎしりの癖がある場合には、金属製の被せ物の方が適していることもあります。その中でも、金属アレルギーのリスクが低いゴールド素材を選択することで、安心して治療を受けて頂けます。当院では、患者様おひとりおひとりのニーズや要望に合わせて、適切な治療を提供することを心がけています。患者様の口腔健康と満足度を最優先に考え、安心して治療を受けていただける環境を整えていますので、まずはお気軽にご相談ください。